Cシリーズ発足時の初期型、ファーストデリバリーの個体です。
後の同モデルとは各部の細かい点が違います。
最も違いを感じる箇所として塗装の色味、シェイピングの質感等で、この個体は初期型ならではの特徴が点在する素晴らしいギターです。
コンディションは完全なコレクション保管となっており弦は緩めて仕舞われていた為、ネックの状態も完璧です。
ジョイントアングルも問題なく大変弾き易いギターです。
 
リッケンバッカー社は1963年に初のエレクトリック12弦ギターを完成させます。そして、２号機となるファイアーグロー・トライアングルポジションマーク・印象的なバインディングが施されたセミホローボディの360/12が伝説のバンドThe Beatlesのメンバー・Gerorge Harrisonに手渡されます。
 
時は64年初頭、リッケンバッカー社・HCホールはエドサリバンショー出演の為ニューヨークに滞在中のメンバーに初披露予定でしたが、当日ジョージは体調を崩しホテルで休息をとっていたそうです。
この最新のギターをメンバーであるジョンレノンはどうしてもジョージに見せたく、ギターを休養中のジョージの元へ持参したそうです。
その時のジョージはラジオ番組の生放送に出演していたそうで、インタビュアーに（今何をしているの？）と質問され「新しいリッケンバッカーのギターを試している」と答えたそうです。
新しいギターを抱え少年の様に喜ぶ様が想像できます。
そして、その時にジョージに手渡された真新しい360/12はこのギターのように燃え上がる様なファイアーグローフィニッシュで一眼でジョージを虜にしたのでしょう。
 
彼らが得た喜びを体験する為に企画されたと言っても過言ではないCシリーズ。
開発者達の意気込みを感じとる事ができる初期バージョンを是非手に入れてください。